厚木基地内 日米縁組 ワークショップセミナー
7月1日、厚木基地内で日米養子縁組の基礎情報、手続き関連(要件、ビザその他)のワークショップセミナーを行いました。
アクロスジャパンとしてはこのようなワークショップを時々行っておりますが、今回は他の養子縁組支援団体さん(小さな命を守るゆりかご、愛の決心、ベビーライフ)にもお越しいただき、それぞれの会の活動内容などをご紹介いただきました。また、現在厚労省で執り行っている、養子縁組研究の科学研究班の教授にもお越しいただき(益田早苗さん、白井千晶さん)、現場の実際の声や各団体の活動の様子なども知って頂きました。
おそらく今まで色々な団体さんが一緒になって各団体の紹介などするワークショップはなかったと思います。
お越しになった皆さんの中には、国際結婚をして日本で居住中、などの方などもいらっしゃいました。
沢山の方にお越しいただいたワークショップは大盛況でして、早速次回のワークショップのプランも出来上がりつつあるほどでした。
日本国内では、このように日本国内での渉外養子縁組実務手続き、各国ビザ情報(連邦)等のインフォメーションを知る事の出来る公的な窓口が全くないからです。
国内養子縁組もそうですが、渉外養子縁組は沢山の異なる法務を同時並行で正しく理解しながら手続きを進めることが大切です。現在、日本ではこのような渉外養子縁組の実務について相談できる窓口が行政にも省にも全くありません。
他の国ではどんな窓口、団体に行っても様々な情報を出来る限り提示してくれ、一番その人に合った窓口、インフォメーションを入手でき、各窓口に繋いでもくれます。
アクロスジャパンは設立当初から一貫して、どんな方、団体/自治体でも、その方々が困っていれば出来るだけ力になり、手を差し伸べてまいり、
入手しにくい渉外養子縁組の生業や実務についても実に様々な他団体さん/行政のケース相談にお手伝いを差し上げ今日に至っています。
昨年からは、日米間における養子縁組に関する査証申請書類で、申請時にそのケースに関して責任を持つ事の出来る米国養子縁組団体名が必要となりました。
幾らHome Studyが認可されていてもそれだけではビザ申請が出来ませんし、また米国でHome Studyを執り行っただけの団体が、そのケースについて責任を持つ、ということも、まずありません。知らないケースに対し、責任を持つ、などということはあり得ないからです。
そのケースに関して責任を持つという事は、そのケースがその後もどのように有るのかを、必要に応じきちんと監督できる立場にあり、アフターフォロ―が可能でなければならないのです。
今までは日本の団体よりお子さんを迎え、日本で裁判を終えた後に、自力で何とかHome Studyを終えビザを取り渡航する人もいたようですが、そう言う訳で昨年からは独自に子供を迎え裁判を終えても独自でのビザ申請は出来なくなりました。
アクロスジャパンではそういった方々のご相談にも乗り、他団体さんで委託されたケースにビザが必要な場合などには、当会との姉妹提携であるアメリカ事業所Across The World adoptionsと共に、Home Studyを執り行ったりビザ申請のサポートなどもしています。
今回一緒にワークショップにご参加くださった団体さんの扱うケースでも、今後、渉外養子が発生した場合には当会にご相談いただき、アクロスジャパン(ATWA)がリーガルの部分、査証やその他の手続きで出来るだけのお手伝いを差し上げ、皆さんのケースがスムーズに進めれられれば、と思っています。
それぞれ違った特徴を持つ団体が有るのはとても大切なことです。相談ケースはどれもみな、大変複雑です。また、一人一人違った方がいるこの世界で、子どもにとって最善の養子縁組家族を作るには、全ての団体が同じ、なだけではなく、違う特徴、知見を持ち寄り団体/行政が協働すれば、もっと素晴らしい幅の広い活動が出来、向上もできると私共は信じています。
同時にこうした複雑な渉外養子縁組の手続きも、できるだけ基礎的な事を各団体さんがご理解し、正しく情報発信しながら、一人でも多くの子供たちが家庭で育つことが出来るよう、家族づくりの幅を更に広げてほしいと切に願っています。
(おがわ)